『三矢の訓』

各方面から報じられた通り、この度。

広島県サッカー協会、サンフレッチェ広島、サンフレッチェ後援会の三本の矢が一つとなりて。

「今後、我々は旧市民球場跡地に3万人規模の複合スタジアム誕生を目指して活動して行く!」

と、明確に、明白に宣言がなされました。

シンポジウム当日も、会場には佐藤ヒサト君も駆けつけ…

「国際平和文化都市の広島らしいスタジアムを旧市民球場跡地に!」

と、アナウンスされ、会場内は拍手の渦に♪

ブラボーですね!本当に BLAVO!

ではでは、何がブラボーかって?

「スタジアムや建設予定(要望)地の話」云々の前に。

ようやく“健全なる地域”が生まれ始めている確かな事実に対して。

ならばと、不肖なる「私」を通じて、ご説明して参りましょう。

私は2000年から10年以上にも亘り、無遅刻&無欠席にて。

サンフレッチェの試合(ホームゲーム)で場内アナウンスを務めて参りました。

顧みれば、就任当初など、平日のナイトゲームはビッグアーチ(当時の名称)に「観客3千人」なんて当たり前。

私も末席ながら場内演出を担当するスタッフ(出入り業者)の一人として…

「人々に如何にスタジアムへ足を運んで頂くか?」「足を運んで頂いたお客さんを如何に喜ばすか?」

そればかり、昼夜を問わず考えては、また取り組んで来たモノです。

重ねて、首都圏をはじめ、東日本に多くのクラブが集い、移動距離、マーケット規模等。

安直に「ハンデ」とまで言わずとも。

西日本(広島)の地方クラブが、生き残って行くには?

至極当然の原理原則として、限られた運営予算を武器に全国の舞台で勝ち続けるしかなく。

そこで、他都市に先駆けてサンフレが取り組んで来た試みが「次世代選手の育成」。

地域(吉田町)の理解と多大なる協力を礎に、情熱と愛情を注ぎ「ユース世代」を育成しては…

トップチームに一人、そして一人と送り込む。

並行して、クラブとしても営業に運営、etc、「昨日より今日」と企業努力を継続。

そして何より!

「J2に降格した時も、J1時と比べ『ほとんど遜色の無い観客数を記録した』のは?」

このJリーグ20年史の中でも「サンフレ・サポーターのみ!」と言っても過言でなく。

ファン、サポーターが地道に一人、また一人と地域内に増えて行っては。

その熱き人々がクラブを愛し、支え続けて下さったからこそ?

昨年の「クラブ発足20年目にして初優勝!」が訪れた。

全ては偶然ではなく、小さな事から積み上げては多大なる時間を費やして来た「裏づけ」があるのです。

なのに。

「昨年よりも多くの人々がスタジアムへ足を運べば新スタジアムの建設を考えますよ♪」

なんて平気で口にする公人もいたりで、こんなの「傲慢無礼」以外の何物でもないでしょう。

※傲慢(ごうまん):人を見下し、礼を欠くこと

また、サンフレッチェの近代史に目をやれば。

「全国的に名が通る日本代表選手」を輩出すれば「全国的にも人気ある若手選手」が台頭したりと。

着実に人気を獲得しては、スタジアムに足を運ぶ人が徐々に増え、増えれば増える程に。

強くなり、人気を呼べば呼ぶ程に。

現スタジアムでの課題と限界が浮き彫りとなって行く。

こうした誕生から今日までの紆余曲折で生じた「負債」を…

「99%の減資」という株主さんにはご迷惑を掛ける形となれ、前社長が全ての責任を負い、辞任。

2014年度末には、クラブ・ライセンス制度により「アナタのクラブは健全ですか?」と問われるので。

債務超過や連期の赤字に下される「一発レッドカード」に備えたのです。

補足までに、もしもJリーグで興行するライセンスが剥奪されたらば、その時、何が起こるのか?

当然、一気に無条件でJ2より下へ降格させられるのですから。

スポンサーが離れ、選手が離れ、観客も遠のき、クラブ自体の存続も危ぶまれる“負の連鎖”へ突入。

J1へ二度と戻れないクラブも、今後は生まれて来るかもしれません。

如何なるクラブも、そこへ向かう可能性をはらんでいて、はらんでいるからこそ。

クラブは、後援会は、サッカー協会は、機を見計らいステートメント(声明)したのでしょう。

もう1つ踏み込めば!

Jリーグにおける全国の「スタジアム周辺5キロ圏の人口分布データ」では、平均が「32万人」。

つまり、大よそのクラブは半径5キロのエリアに32万人が暮らす、その中にスタジアムがある。

※コレが旧市民球場跡地となれば「56万人」

しかし、広島の現況は「8万人」であり、この環境下。

何十年間も最善を尽くして来た、来たのですが「コレ以上はクラブの存命に係わる…」と。

優勝して何もかも順調なのではなく、徳俵に足を掛け、心から現場が叫んでいるのです。

誰も、何も努力しないで「この場所では無理!」何て言っていない。

そして、ようやくですが話は冒頭へと戻り、なぜブラボーなのか?の私見を申せば。

団体であろうが個人だろうが、苦しければ「苦しい」と言って構わない。

要望があれば「私は、こう思う」と声を上げて良いのです。

それが、悲しいかな過去の広島市では、どこか暗黙の了解の様に、なかなか出来なかった。

ゆえ、この度の様に明確なる「意思」(アナウンス)が世に放たれた裏側には?

過去の恐怖政治が終焉を告げ、徐々に地域が健全なる「市民主権」を取り戻している何よりの証拠。

怖がる事はないのです。

38万本の強固なる矢(民意)が既に存在すると同時に。

シンポジウムでもありました通り、各々が「誰か一人」に呼び掛ければ?

矢は「76万本」にも及び、コレは…

ちょっとやそっとじゃ折れないぜ!!!

投稿日 : 2013年5月28日

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