人生には坂がある。
上り坂に下り坂。
そして、突然やってくる、まさか…
とは、よく言ったモノで。
私は、「ほぼ」年中無休で朝から晩まで活動しておりますけども。
お蔭様で現在のところ、全く体調を崩さない、その理由とは?
一つ。徹底した体調管理をはじめ、適度のトレーニングを欠かさない点。
そして、もう一点が。
とにかく走り続けてオーバーヒートしないよう、要所で抜く所は、抜く。
この「抜く」とは、手を抜くのではなく、いわゆる「リフレッシュ」の意。
議会棟に缶詰でいると、ストレスフルな負荷も掛かってまいりますので。
可能な限り、お昼休憩時などは…
数十分ほど、新鮮な空気に触れては読書をするべく、外出をしたり。
また、本日も。
週末を良い事に、朝から“最短距離”で議会棟へ向かうのではなく。
気分転換をかね、敢えて、かなりの遠回りを選択しては。
河岸沿いを自転車で走らせ、黄金色の草原と化した…
ススキの群生を眺めながら、登庁をしたりも。
雲一つない青空の下。口元のマスクを下顎までずらし。
時に空を見上げながら、誰よりもノンビリと自転車を漕ぎ進めます。
また、目に飛び込んでくるススキが見事なまでに、たおやかで。
思わず、携帯電話をパンさせながら、動画を撮影する事に。
(パン:カメラワークで左右「水平」にカメラを振ること)
すると。
GoProカメラのように、自撮り棒でハンドルに固定していた携帯電話が…
落っこちてしまい。
ココからは、目に映る全てがスローモーション。
まずは、弾力のあるハードケースが災いして?私の携帯(以下:スマホ)が。
まるで「床運動」の如く、側転しながら、先へと転がって行く。
「オイオイ。着地は?」との感情を抱くも、刹那。
我がスマホはクイックターンをみせ、あれよあれよと、ポチャン!
川に落ちては、水没してしまいました。(依然、映像はスローモーション)
えぇぇぇぇっ!? “自分事”であるならば、地球上の誰だって驚きます。
即座、川面に近づいてみると、先頃まで元気に側転していたスマホが…
川底に鎮座しています。
Oh boy. (なんてこった)
しかし、救出法を思案している時間などございません。
「スマホの生死を分けるのは、この30秒!入水だ!」と、即決。
ただちに右足の靴下を脱ぎ、裾をヒザまでまくり上げ。
更には、右手の上着にシャツもヒジまで腕まくりして、いざ参らん。
片足に片手を水中に入れると…
師走の水温は、かくも低く。
スマホもなんとかギリギリ届くか否かの絶妙な位置に水没しています。
(川底が深くなる手前、水深50cmくらいでしょうか)
無論、「冷たい」など言っていられない状況で、兎にも角にも手を伸ばす。
そこだ!私のスマホは、わずか先!あと数センチ!プルプルと震える指先。
想像がつきますでしょうか。それこそ直立「大の字」の体勢から。
ヨガの様に体の右半身を真横に倒し、水中のスマホを一心不乱にまさぐる。
左手はバランスを取るために宙を指し、クルンクルンと弧を描いています。
よし!届くぞ!あ、あと一息だっ!
っと、その瞬間!?
ズルっ!
ドボンっ!
誰が。50にもなって。この師走に。
一級河川の太田川放水路にて。行水しなければならないのか。
スマホに続いて、上下ともに私の「右半身」はビッチャビチャです。
「嗚呼、本当に良かった。心臓が左側に付いていて♪」
なんて、言うてる場合じゃございません。
完全に開き直り。
ドップリと水中に浸かったまま、なんとかスマホを拾い上げ。陸上へ。
寒っ!
無論、選択肢などございません。続いての行動は、速やかなる帰宅。
ただ。覚えていらっしゃいますでしょうか。冒頭に記述した通り。
「かなりの遠回り」で往路を走って来たのですから、復路も遠い。
やっぱ寒っ!
しかも。
右半身だけから、ボタボタと水滴を落としながら自転車を漕ぐ中年オヤジ。
なんてシュールでオカルトなのでしょう。
人生には坂がある。
上り坂に下り坂。
そして、突然やってくる、まさかの坂。
注意一秒、怪我一生。
師走の慌ただしき折。
皆さまにおかれましても、何卒、冬場の河岸にはお気を付けくださいまし。
m(_ _)m
この話には「続き」がございまして。
帰宅後にシャワーを浴びて体の泥や砂を落とした後、スマホを確認すると?
幸いかな「完全防水」だったようで、普通に機能してくれたのですが。
偶然にも前述の“一連の有事”が撮影された…
動画、1分07秒の大作がスマホの中に残っておりまして。
改めてプレイバックしたところ、自ら大爆笑。
登場キャストは我一人ですが、ノンフィクションに勝るモノは無し。
「こんな間抜けな50歳も頑張っているんだな…」と、世の中を勇気づけるべく。
一人でも多くの人々に“この動画”をご覧になっていただきたいところ。
当ブログ欄に動画のアップは叶わず、静止画(写真)のみ、謹んでココに。
@ハンドルに固定していたスマホが落ちそうになり、手を伸ばす。
(私の指が写っています)
Aしかし、掴みそこなって、スマホは落下。
(躍動感たっぷりに自転車の前輪が写っています)
Bブクブクと泡を立てながら水没。
(丁度、水没の過程が写っています)
続いて。
C私が手(指)を伸ばして救出に向かう。
(ちょっとしたホラー映像で、時局の急迫が伝わってまいります)
D滑る。
(驚いて水中でもがく、私のヒジ、ないしヒザのいずれかが写っています)
E陸に上がる。
(ここで「プハァ〜」っとリアルな私の吐息、音声が届けられないのが残念)
以上。
他に触れたい事は山ほどあれど、自戒を込めて、備忘録まで。
何卒、ご海容くださいまし。
投稿日 : 2022年12月10日
『天地無用』