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証言について

矢継ぎ早に訪れる日程をこなしては帰宅後、泥のように眠る日々が続いておりましたので、ご報告が遅くなり誠に申し訳なかったのですが、改めて、先のブログでも触れました通り「東京での証人尋問」について話をさせて頂きます。

冒頭、ここに要諦(ようてい:大事な部分)を押さえておきますと、国会にて関係者が証言を求められる、いわゆる参考人が招致されての証人喚問(かんもん)と違い、裁判所から出頭を要請されては応じる証人尋問(じんもん)の場合、正当なる理由なく出頭を拒んだり、何より証言の場で「嘘をつく」などの虚偽を行なった場合は、出頭後に「偽証罪」に問われ、逮捕される可能性を孕んでいる事は特筆するまでもありません。

ついては「直近の経緯」となりますけども、河井克行氏を被告人とした被告事件「公職選挙法違反」に際し、昨年末に東京地裁より召喚状が届いては「証人」としての出頭を求められ、1月12日の午後3時に同地裁の法廷へと足を運んで参りました。

顧みれば昨年、6月議会の最終日(25日)、私は同案件について記者会見に応じ、約90分に亘り報道陣からの質問に答えては説明、謝罪をさせて頂きましたが、当時の模様を目に、また私が発した言葉を耳にされた方々に於かれましては、様々な所感を抱かれたかと存じます。

しかしながら、一つだけ確かに言える事は。

この一件で「被買収側」とされた約40人の政治家の中で、結果的に私が先陣を切って口を開いた形となりました同会見たるや実際、情報(続報)や真相を兎にも角にも渇望されていた、取り分け「報道陣の方々」の、私へマイクにカメラ、質問を向ける姿勢には鬼気迫るモノがあり(無論、そこを揶揄しているのではございません)。

裏を返しますと、不信と不満、怒りに憤りが渦を巻き、交錯する「当時の社会的な背景」等を勘案しても、仮に、この会見で私が嘘をついたり、何かを誤魔化したり繕ったりと狼狽(ろうばい:あわてふためく)なんぞしようモノなら、私は「会見後から今日までの日々」を間違いなく失っていたのではないでしょうか。

(それだけ「偽り」の許されぬ、厳粛なる会見の空間でありましたし、先述の通り「報道陣の方々より切先の鋭い質問の連続」ではありましたが、自ら申すのも誠に不穏当ながら、ひとたび会見後には報道陣の方々より「よくぞ話をして下さった」「やっと誰かが口火を切ってくれた」「誠に有り難うございます」と、丁重なるお礼の数々を頂戴するなど、決して無闇な「吊し上げ」の構図、会見にはなりませんでした)

そして、今回の東京地裁。

私も証人として裁判所に出頭、証言を行うのは初めての体験となりましたが、はじめに裁判官の方々、検察官の方々(5人位)に弁護側(被告人である克行氏を含め8人位)と、全ての関係者が法廷内に着席されては、あらゆる準備が整ったところ(開廷を迎える寸前)で、証言者として私の入廷が許されます。

そこで、まずは証言台の前に立ち、裁判長より名前と職業を問われては答えた後、立ったままで「これより、偽らざる真実のみを喋ります」との宣誓を行い、裁判長と「偽証を行なった場合は罪となる」確認を行い、着席を促されます。

基本的に、証人1人につき目安となる尋問の時間は「120分」とされ、最初に検察側より「主尋問」が一通り行われ、続いて被告人の弁護側より「反対尋問」が行われては、その後に裁判長からも問われるのですが、繰り返すまでもなく、そこ(この度)は「証人の証言も参考に真相を究明する」法廷の場であり、私が自己主張をする、言うなれば「私が長々と口上(思いの丈)を述べる」機会ではありません。

ゆえ、検察や弁護側から受ける質問に対して「はい」「いいえ」の返答を基本とし、そこへ重ねて内容や理由等を聞かれた場合は、簡潔、明瞭に、必要最低限の言葉を紡いで喋る、こうした尋問が繰り返される事となり、補足までに私の場合「65分ほど」で一連の証人尋問を終えました。

さて。長い事前説明、前フリとなりましたけども、本題は「これから」であります。

私が先にも触れました昨年6月末の「記者会見」の場では報道陣へ、何よりも市民の方々へ向けて「この度、私は1ヶ月半も断り続けながら、結果的には当選祝いとして金銭を受領する事になってしまい、誠に申し訳なく、深く反省しておりますが、こと買収につきましては、先方よりお願いを一切されていなければ、もし今回の参院選で買収行為が他方、行われていたとしても、私は加担していない」旨を実直に説明させて頂きました。

当時「そこ」(会見)へ対しては「勿論、分かっているから」「大変だったね」と言って下さる方々に「そんな訳ないではないか」「許せない」との意見も頂戴するなど、私の発言を受け取った方々の所感は二分されたのですが、いずれにせよ先述した通り「嘘をつけるような会見の場」ではなく、如何なる形で私の言動を捉えられようとも「私の当選の翌日」に先方よりコンタクトがあり、その1ヶ月半後に会わざるを、受け取らざるを得なくなってしまい、誠に自ら不徳の致すところではありますけども、その際も選挙の話など微塵も出なければ、当時の私は「背後」(同時多発的)に何十人も同様のアプローチを受けていた人々が存在するなど、知る由もありません。

また、決定的な事実として、同参院選で私は「同じ釜のメシを食った」と申しましょうか、一緒にスポーツを通じて広島を盛り上げて行こうと、何年も一緒に取り組んで来た「同志」が再選を目指して立候補しており、仮に彼が選挙に敗れたらば、最も頭も体も動く働き盛りの年頃に、子どもを3人も抱えながら「浪人」する可能性もありました。

私は如何なる政党にも所属しておりませんので(会派では自民党保守クラブに所属しておりますが、その12人の中で私のみ自民党員ではありません)多様なる選挙が訪れた際も、誰かを応援するに制約や縛りはなく、私が一貫して「彼」を応援していたのは周囲の議員をはじめ周知の事実であり、つまりは、お金を受け取って河井氏の票を取りまとめてはおりません。

ここまで書き綴りながら、それでも「買収疑惑」は簡単に払拭されるものではなく、今回の証人尋問でも「偽りを述べない」と誓い、司法の場を尊び、厳粛に裁定して頂くべく、記者会見と全く一緒の話をさせて頂いた次第です。

更に、私などは立場が立場ですから、それは「経験した人でないと分からない」なんて、したり顔で語る事は控えたくも「証人としての証言を終えた今」自らが痛感した感情(実体験談)を口にさせて頂きますと。

裁判官、検察官、弁護団とトータルで十数名、法廷内にいらっしゃる私以外のあらゆる方々が、誠に稚拙な表現なれ、経験豊富で熟達された「その道のプロ中のプロ」であり、その方々(検察官や弁護団)が何ヶ月間も徹底して準備を進めて本番当日を迎えた「法廷」に於いて、何か他意や打算を抱いたり、どちらかに肩入れしては、ひとたび偽証でもでしようものなら「それは、いとも簡単、確実に丸裸にされるであろう」との紛う事なき現実です。

先述、三者三様のエキスパート、いずれかの方々より証人へ向けて。

「こう言われましたが、でも実際、こうでしたよね?」
「であるならば、こうあるべきではないのですか?」
「でしょ?」「以上です」

本当に、これくらいの問答で容易に「矛盾点は詳らかにされてしまう」ほど、そこへいらっしゃる皆様は卓越された方々ばかりで、徹底追及に合いながら、何とか平静を装い当意即妙に虚偽を貫く事が「仮に」出来たとしても、そこをたやすく見破られるのは確実、絶対で、明白に「偽証」となってしまいます。

繰り返しとなりますけども、証人として法廷に立つからには「虚偽を口にするなど絶対に無理だった」と、今更ながら痛感しております。

結びに、金銭を当人へ返却しては修正申告も、この度の証言も済ませたからと言い、私が当時「先方と徹底的に戦えなかった」事実は変わりません。

また、私どもは今現在、起訴や不起訴どころか処分保留すらも決定しておりません。

未だ、最終的なる司法の判断を待つ身ではありますが、当然ながら時は流れ、日々は訪れますので、引き続き、今その時々、自らが取り組める事へ真摯に精一杯、注力して参る所存です。

長々と書き綴り、誠に恐縮の極みながら取り急ぎ、ご報告、ご説明まで。

投稿日 : 2021年1月17日
証言について

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