アレは数週間前になると思うのですが、自宅のテレビでNHKを見ていると。
昨年の7月末に、神奈川県相模原市に知的障害者施設に男が乱入。
入所者など46人が次々に刃物で刺された殺傷事件の…
「その後について」の特集が組まれ、放送されておりました。
内容を補足すれば。
「殺人事件の犠牲者数としては戦後最悪」とされながら。
あの凄惨なる事件から半年以上が経過した今。
「この事実を風化させてはならぬ」
「二度と同様の犯行が繰り返されてはならぬ」
そして何より。
「19人の尊い命、確かなる歩みを忘れてはならぬ」と。
一つのwebサイトが立ち上げられたのですが。
そのサイトのトップページには。
亡くなられた方々お一人お一人の“個性や背景”をイメージに描かれた。
それは優しい色づかいの「絵」が登場して参ります。
(作家さんが筆を進めてコチラの絵を作成する模様が特集されていました)
当時、特集を目にした私は、即座「サイトを見たい」と感じながらも。
電話だの何だのとドタバタしている内に、いつの間にか失念してしまっており。
しかしながら、つい先日の県外視察の際に、ホテルで朝を迎え。
ふとテレビを点けると、再度、NHKが同事件の特集を放送されていて。
今一度「サイトを見ねば」と思い出し、遅ればせながら閲覧させて頂いた次第。
陳腐な表現を用いて恐縮ながら「胸がいっぱいになって来る」内容です。
《19のいのち》
他方、昨日の中国新聞の朝刊。
広島市内に住む、ある一人の男性にスポットが当てられていました。
登場するは、37歳の男性「冨恵(とみえ)洋次郎」さん。
これまた顧みれば、私が“喋りの世界”で走り回っていた頃の話。
あるバラエティ番組で、コチラの冨恵さんには幾度も協力して頂きまして。
また、同氏が私の知人の親友であったりと。
そんな関係性もあって、かつては一緒に草野球に興じたりした事も。
その同氏が…
末期の肺がんである事実を、つい先週になりますが、SNSで知りました。
「すぐにお見舞いに駆け付けよう」と思い立ちながら。
集中的な治療もあり、返って「迷惑になっては」と、様子を伺っていたところに…
前記の新聞記事が目に留まったと。
自らの経営するバー(店舗)にて、10年以上にも亘り。
被爆者の方々を招いては、述べ135回も「証言会」を催されている事実。
丁度、数ヶ月前にも「彼の取り組み」がテレビ番組で特集されていて。
私も録画しては目を通していたのですが、この度にせよ。
今なお、病と闘いながらも被爆証言会を続ける彼を。
新聞で取り上げ、報じて下さる。
闘病中の彼に対して、不肖なる私などが軽はずみな事は申せませんが。
でも、治療や治癒にあたり「彼の心」へ当てられたスポットライトは。
絶対にプラスに作用しては、彼のエネルギーにもなっているはずであり。
(彼の性格を知っているので)
重ねて、彼の地道に継続して来た「取り組み」や。
温かい血の通った「パーソナリティ」を、多くの人々が知る事となる。
素直に「有り難いな」と感じたモノです。
どこか着地点も結びも考えぬまま、おもむくままに…
ココまで書き綴って参りましたけども。
微力ながら「みんなが幸せになって欲しい」との一念で走って来た私ごときは。
果たして今日まで、何をやって来れたのかな?
まだまだ、まだまだと、自問自答している夜でもあります。
寡黙ながら“一本”太い芯の通った、ユーモアとバイタリティに溢れる男。
そんな洋次郎君が快方へ向かう事を、心から、心から祈念して。
投稿日 : 2017年2月08日
『The Press』