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Day 2

前号に続き、韓国のソウルについて話を展開させて頂くとして。

特筆すべきは。

バスの運行状況や交通インフラを一括管理、運営する「交通情報センター」機能。

メガロポリスの大動脈(交通網)を管理する同センターには?

市内各所の道路や交差点に設置された約810台のカメラから。

また、運行中のバスに設置された700台のCCTVカメラからの情報が寄せられ。

(上記にはカウントされない無数の防犯カメラ映像も)

そこへ、日本で言うICOCAやSuicaの様な交通カードシステムからの入力も加わり。

GPSと結ばれれば、精査に分析されるなど。

最新の現場情報が「そこから」常に市民や運行事業者へ発信、共有されています。

路線上で如何なるバスが、時速10km以下で、20km以下で、20km以上で。

何処を目指し、何処を走行しているかの運行状況は勿論。

バスのみならず、全タクシーの現在地までも網羅されており。

こうした情報の活用例を挙げれば、国内でも。

「同じ会社」の「同じ行き先」のバスが“立て続け”に停留所へ訪れたりしますが。

バスの運転手には、計器のモニターへ。

常に自らの「前後」に走行するバスの位置まで表示され。

端的に分かり易く言えば、ドライバーが前後を気遣いながらペース配分を守り。

「等間隔」で運行をする努力を徹底しているので。

(この辺りや接客サービスのルールを順守しなければ個々の会社へ指導が入る)

「嗚呼、バスが立て続けに行ったから、なかなか次は来ないぞ」

なんてケースが、抑制、防止されていたりも。

並びに、利用者のスマートフォン・アプリなどを通じて。

前記の情報を基に、目的地への最適ルートをナビゲートしてくれたり。

例えば、渋滞時だろうが最寄りの停留所へ「○分後にバスが到着」と。

何処に居ようと正確な時間が把握できるので「過度に停留所で待たされたり」も無く。

必然的に、利用者も増え、その満足度も増し、バス等に係わる路上の事故も?

同システム導入後に「約40%」も減少したそうです。

他方、大都市なのに車の購入時に「車庫証明」が不要なので。

皆が車を所有しては運転しての「慢性化する大渋滞」が社会問題化。

しなしながら、各所に設置されたカメラの映像による監視、管理によって。

違法駐車には、後日、証拠写真の伴った切符が送られて来たり。

「この先のトンネルを無料で通過するには車両1台につき6人以上の乗車のみ可」

「それ以下の人数の場合は有料となる」なんて道路を、シレっと守らない時なども…

忘れた頃に、キチンと違反チケットが手元に届くのだとか。

「交通情報管理」の運用法を他に紹介すれば、まだまだ字数を要しますけども。

世界から関係者が視察に訪れる理由は容易に分かり得ます。ハイ。

他方、ヨーロッパでは路面電車を降りたらば、即座、歩道を八方自由に行き来する…

「トランジットモール」が各所に見られますが。

ソウル市で、新たに導入しては今後も「拡大」予定となるは?

車の往来を禁止しては「バス」オンリーとする、バスと連動したトランジットモール。

導入された繁華街では(広島市で言えば中区の“並木通り”みたいなエリア)。

訪れる人々が増え、そこへ相関してエリア一帯の店舗数も増えて。

「安全で活気ある空間が形成される」などの好循環が生まれていたりも。

縷々書き綴って参りましたが、あらゆる交通施策の根幹にあるは?

2013年に策定された「ソウル市交通ビジョン2030」。

ソウル市が「2030年」を目途に掲げる目標とは?

一つ、乗用車の通行量を30%削減し。

一つ、交通機関を利用した平均通勤時間を30%短縮し。

一つ、エコ交通手段の利用面積・比率を30%拡大する。

この「トリプル30」を実現、達成すべく。

「11の大約束」を用いて、現在は取り組まれている最中。

11に上る具体的な指標(一例「歩行者優先の交通環境の造成」など)の。

約束でなし、大約束です。

うむ。

良くも悪くも、実現への決断が早く、行動も早く、是正も早い。

とどのつまり、あらゆる新陳代謝のサイクルが本当に早い、韓国ソウル。

非常に感銘を受ければ、刺激も受けて、新たな「人と人が通ずる」パイプの…

少なくとも「きっかけ」は築けました。

大事なのは、コレからですね。

投稿日 : 2016年4月30日
Day 2

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