耳を傾ける

例えば、政治の世界では。

極左に右傾化、保守本流に革新系、等々。

こうしたワードが飛び交いますけども、良いのか、悪いのか。

私は「より良い未来」を切望する一人でありながら。

特定の思想を持ち合わせたり、政党色に基づく活動は行なっておりません。

この辺りを踏まえながら、今一度、「かき船」の移転問題へ。

現在、着々と「移転」へ向けて、工事が進められており。

改めて、私も現況を把握すべく、現地(平和公園)を訪れては。

ボランティア・ガイドさんや外国人観光客にインタビューして参りました。

誰に何を課せられるでなし、なぜ聞き取り調査を?

それは、後ほど触れると致しまして。

まずもって、同問題に対しては、今日までも賛否が渦巻いている状況。

「広島の伝統的な食文化の継承を」

「そもそも移転に反対する意味が分からない」との意見や。

「鎮魂の場所であり、その精神性が脅かされる」

「世界文化遺産としての景観を損なってしまう」との意見も。

そして、私の場合は「反対」の姿勢を明確にしており。

「ファスト」(直観)と「スロー」(熟慮)との判断基準があるとすれば?

私の“現時点”での判断基準は、果てしなく前者に意向するモノで。

あの時、あの場所には、一瞬で命を奪われた方々や。

熱さに暑さと、喉の渇きに耐え切れず、川へ飛び込み絶命された方々。

不穏当な表現ながら、その無念の自覚すら感じ得なかった亡骸で…

川面が「埋め尽くされた」場所であり。

「ならば各所で人々が亡くなられているのだから」

「どこも手つかずでは街の再建なんてないぞ!」

との反論もあるかと存じます。

また、移転の反対を克明に示される被爆者の方々に。

親族や友人を原爆で失いながら、移転に賛成の方もいらっしゃる。

でも、1つだけ確かに言える事は…

「亡くなられた方々は、今ここに賛否を発せられません」。

そこで、繰り返しとなれ、私が「反対」する理由は?

「世界文化遺産が云々」「この川に酒席を設けるな」等。

どこか世俗的な論調ではなく。

やはり、先人の魂への「畏敬の念」に尽きる。

無論、「自らが正しい判断を下している」なんて不遜であり。

だからこそ、改めて「諾否」(だくひ)の答さがし」に、現地へ向かった次第。

結果、「統計が得られる」ほどの人数にインタビューしたわけでも。

単純に「賛否」を求めたわけでもなく、ニュートラルな見地から。

ランダムに現地ガイドさんや外国人にお話を伺ってみたのですが。

返答に感想は、ある一方へ「圧倒的」に集まりました。

かと申しまして、それで私が自信を深めたのではなく。

言うなれば、受け売りで恐縮なれ。

「人間は自分以外の人に対して意を用いない度合いに従って」

「それだけ未開であり、野蛮である」

(思想家 オルテガ・イ・ガセット)

うむ。

重ねて、「議会機能」を果たす、一人の議員としても。

行政を無思考に追認するでも、反発するでもなし。

何でしょう。このダッチロールと申しましょうか。

しなやかに「ゆらゆら」しながら目的地へ向かう部分は、非常に大事かと。

「満場一致」へのリスクヘッジが…

二元代表(多様)制の「議会が担う役割」ですので。

いずれにせよ、ある方面から。

「あと半年は検討してみては如何でしょうか?」と言われ。

「完成した“かき船”をドックに維持する費用がかさむ」と…

拙速に進める話にあらず。

今日も平和公園では、見ず知らずの者同士で写真を取り合ったり。

訪れた外国人が、地元ガイドと歴史背景や街並みを語り合ったりと。

「人と人を結びつける場」にありました。

投稿日 : 2015年4月22日

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