サッカースタジアム検討協議会 『後編』

※前号からの続きとなります


◎候補地B「広島みなと公園」

スタジアムを3万人規模、4万人規模と落とし込み、いずれもエリア内に納まる。

しかし、港湾計画で「防災拠点」に位置づけられている場所へ。

これだけ大部分を占める(駐車場の新設を含め)スタジアムを建設するには?

1.「代替機能」となる別の土地が必要になる。それはクリア可能なのか?

2.国の補助金を充当して整備した公園なので「補助金の返還」が必要であり、誰が、いくら負担するのか?

3.新たな港湾計画を策定した後、国土交通大臣へ申し出、審議会や分科会にて諮問されるが。

その期間は2〜3年を要し、本来の港公園の趣旨が根本から激変する事になるが、そもそも「認可が下りる」のか?

過去に経済同友会が「宇品・出島地区へのスタジアム建設」を要望された経緯があるが。

事前に「旧市民球場跡地の利点を説明させて頂いた」際に、ご納得を頂き。

「旧市民球場跡地で決まれば、そこでOK」との快諾を頂戴し、その文言を要望書へ追加して頂いた。

メディアにて報じられた最新の「県民300人」アンケートで、広島みなと公園を望む声は「5%」に留まる。

長年に亘り広島で暮らす人々は、その実生活により判断基準を形成されており。

「地元(広島)住民感覚」として、生きている間に「1度」しか訪れない建設チャンスを。

大多数の市民・県民は、アクセスや波及効果、広島のブランド力向上を加味しても。

「この公園へ」と考えてはいないのではないか。

◎候補地C「広島広域公園」

来場者の約50〜60%が車を利用、アストラムラインとシャトルバスの利用は双方とも「10数%」に留まる。

「2.5万人」規模の来場で、試合開始の5時間前からインターの渋滞が始まる。

同規模の試合後、シャトルバスの長い待機列に車が駐車場より30分〜1時間は出られない実状。

「1.3万人」規模の試合を想定した場合も、試合開始3時間前から試合開始までに。

公共交通機関(アストラムラインとシャトルバス)の輸送能力は、全体の約36%しかカバーできない。

実際に国内のスタジアム建設に携わった業者が概算したところ、改修費に「約150億円」が必要。

(改修規模を大々的に、小規模とアレンジできるので上記の数字は流動的なれ)

クラブ・ライセンス制度が導入され、3年連続の赤字や1年での債務超過は興行ライセンスの剥奪。

クラブの安定経営には1にも2にもファン・サポーター(入場料収入)での下支えが必須。

過去20年間でクラブと地域が努力を重ねた末に20億円の負債が生じ、止む無く99%の減資を行なった。

「安佐南区から宝が無くなる」でなく、「この広島から宝が消失する」可能性を忘れてはならない。

◎候補地D「旧広島市民球場跡地」

3万人規模の複合スタジアムは納まり、4万人規模は「高さ制限」に若干抵触するが。

高さ制限は、法律や条令と違い、法的な拘束の無い「要綱」なので、アレンジは充分に可能である。

検討協議会において「武道場(地下構造物)の上には建設できない」との報告があるが。

「設計段階でクリアできる問題」であり、「3万人規模の複合スタジアム建設不可」は誤りである。

アクセスも、カープの興行で「2万8千人」を集め、捌いてきた実績。

「車(駐車場)」「公共交通機関(バス、路面電車、アストラム)」「自転車(バイク)」「徒歩」

最良のバランスを誇り、都心部であり、世界で唯一無二のロケーションを誇る。

「建設」が決定すれば、速やかに動き出すなど、最短の工期で、周辺地域へも最大の波及効果が生じ。

建設後のランニング・コストも「黒字化」できる可能性を最もはらんでいる。(算出済み)

(市税投入の抑制に関しては前号の通り)

満場一致は得られないが、過去のあらゆる調査(アンケート等)においても。

「最も大多数の市民県民がココを望んでいる」事実。

先の女子U-20W杯では、アメリカやドイツの選手が試合前に平和記念公園を訪れ献花。

試合後は「ひろしま有り難う」の横断幕を掲げてくれる、まさに一幕も。

彼女達は母国に帰り、必ずや広島の理解者、平和の伝道師、そしてリピーターとなってくれるであろう。

これほどの未来志向があるだろうか!?

と、こうした内容を委員会にて質疑を交えながら。

60分を費やし、発表、発信させて頂きました。

賛同に、異論、反論もあるでしょう。

でも、加速化する少子高齢化に人口減少。

増大する社会保障費等々、我々は喫緊の大きな課題と既に対峙していて。

「やるか?やらないか?」ではなく。

「絶対にやる以外ない!」のです。

投稿日 : 2014年3月15日

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