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日記|DIARY

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※このブログを「後編」から目を通されている方は、まず「前編」をご覧下さい。
では、前号からの続きです。
■受賞作の全文
題:『ぼくとお父さんのおべんとうばこ』
おとうさんがびょうきでなくなってから三年、ぼくは小学一年生になりました。
おとうさんにほうこくがあります。きっとみてくれているとおもうけど、ぼくはおとうさんのおべんとうばこをかりました。
ぼくは、きのうのことをおもいだすたびにむねがドキドキします。
ぼくのおべんとうばことはしがあたって、すてきなおとがきこえました。
きのうのおべんとうは、とくべつでした。まだ十じだというのに、おべんとうのことばかりかんがえてしまいました。
なぜきのうのおべんとうがとくべつかというと、それはおとうさんのおべんとうばこをはじめてつかったからです。
おとうさんがいなくなって、ぼくはとてもさみしくてかなしかったです。
おとうさんのおしごとは、てんぷらやさんでした。おとうさんのあげたてんぷらはせかい一おいしかったです。
ぼくがたべにいくと、いつもこっそり、ぼくだけにぼくの大すきなエビのてんぷらをたくさんあげてくれました。
そんなとき、ぼくはなんだかぼくだけがとくべつなきがしてとてもうれしかったです。
あれからたくさんたべて空手もがんばっているのでいままでつかっていたおべんとうばこではたりなくなってきました。
「大きいおべんとうにしてほしい」
とぼくがいうと、おかあさんがとだなのおくからおとうさんがいつもしごとのときにもっていっていたおべんとうばこを出してきてくれました。
「ちょっとゆうくんには、大きすぎるけどたべれるかな」といいました。
でもぼくはおとうさんのおべんとうばこをつかわせてもらうことになったのです。
そしてあさからまちにまったおべんとうのじかん。ぼくはぜんぶたべることができました。
たべたらなんだかおとうさんみたいに、つよくてやさしい人になれたきがして、おとうさんにあいたくなりました。
いまおもいだしてもドキドキするくらいうれしくておいしいとくべつなおべんとうでした。
もし、かみさまにおねがいができるなら、もういちどおとうさんと、おかあさんと、ぼくといもうととみんなでくらしたいです。
でもおとうさんは、いつも空の上からぼくたちをみまもってくれています。
おとうさんがいなくて、さみしいけれど、ぼくがかぞくの中で一人の男の子だから、おとうさんのかわりに、おかあさんといもうとをまもっていきます。
おとうさんのおべんとうばこでしっかりごはんをたべて、もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。
おとうさん、おべんとうばこをかしてくれてありがとうございます。 |

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今日も色んな現場を回りましたが、スタッフは、みんな良い人♪
また、久々に同じ喋り手である友人にも偶然お会いしましたが…
これまた良い人♪
気持ちの良い人は、他人や周囲までも気持ち良くさせる。
率直に感じます。
「みんなが幸せでありますように♪」
では、朝日新聞に掲載された、ある記事を2回にわたってご紹介します。
はじまり。はじまり。
朝日学生新聞社主催の第4回「いつもありがとう」作文コンクールが開催され、全国3万3421点の応募作の中から、広島市の小学1年生「片山悠貴徳(ゆきのり)君の作文が最優秀賞に輝きました。
亡きお父さんへ贈る作品で、題は「ぼくとお父さんのおべんとうばこ」。
ゆきのり君は、お母さんと(恵津子・33)妹(4)との3人暮らしで、作文を書いたのは8月中旬。夏休みの自由研究で「お父さんの事を書きたい」とお母さんに言った。
お父さんの俊作さんは07年3月、心臓発作で亡くなった。27歳だった。生前使っていたダイニングのいすに座り、遺影がある仏壇の前で、3時間かけて作文を書いた。
生前、お父さんが毎朝、お母さんから弁当箱を受け取る姿を、ゆきのり君は隠れて見ていた。「お父さんが行っちゃう」。お父さんが仕事に出かけるのが寂しかった。
そんなお父さんの仕事は天ぷら屋さん。店に遊びに行くと、いつも大きな声で言われた。「ちょっと待っとれー」。空いている端の席で体を揺らしながら待った。
しばらくすると、お父さんが大好きなエビの天ぷらをたくさん食べさせてくれた。
今夏、今までの弁当箱では量が足りなくなり、大きくしてほしいとお母さんにお願いした。お父さんが使っていた弁当箱が棚から出てきた。
「お父さんのエビの味がする」。その弁当箱でご飯を食べると、そんな気がした。「お父さんの分。一緒に食べたいだろうから」。初めて使った時、ふたにご飯を乗せ、一緒に食べた。
「たべたらなんだかおとうさんみたいに、つよくてやさしい人になれたきがして、おとうさんにあいたくなりました」
8月下旬、夢を見た。仏壇の下からお父さんが出てきた。「戻って来てよかったね」。お父さんは「天国におったけど、また来られてよかったよ」と頭をなでてくれた。
大好きなプラレールで遊んだ。夢からさめてダイニングに行くと、お父さんのいすはやっぱり空いていた。
「さみしいけれど、ぼくがかぞくの中で一人の男の子だから、おとうさんのかわりに、おかあさんといもうとをまもっていきます」
10月、恵津子さんは亡きご主人のことを思い出し、声を出して泣いていた。ゆきのり君は歩み寄って言った。
「だいじょうぶ。ママもつらいけど、ぼくもつらいけど、がんばろう。ぼくが守るけん」
泣きながら、恵津子さんの背中をさすった。
「もっともっとつよくて、やさしい男の子になります。おとうさん、おべんとうばこをかしてくれてありがとうございます」
作文は今、お父さんの仏壇に供えられている。
※次号では、その作文をご紹介します。
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