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日記|DIARY

2009年2月01日  市長の日記を読んでの日記



市の広報紙が届きました。では、中に掲載されている「市長の日記」を抜粋してみましょう。


タイトル「賑い作りの鍵-発想の逆転から真実が見えてきます-」


あと二ヶ月で新球場がオープンします。新広島市民球場は (中略) この地域は「新都心成長点」として新たな賑いの拠点になります。


紙屋町・八丁堀地域を含むこれまでの賑いの中心である「拡大都心核」も今まで以上に魅力的な地域にしたいと考えています。


実は、市内の「賑い作り」を考えるときに、私たちの持っている既成概念を一部修正する必要があります。


典型的な例が、スポーツ施設です。一般的には、野球場やサッカー場は「集客装置」だと考えられていますが、具体的に数字を挙げて考えると全く違った姿が浮んでくるからです。


昨年は「最終年」でしたので例外だったのですが、それ以前、市民球場の入場者数は一年間に約80万人から100万人ほどでした。


カープの試合のあるのは年間、約60日間。その間の数字です。問題は、残りの300日間です。コンクリートの高い壁に阻まれて、市民は球場内に入ることができない日の方が圧倒的に多いのです。


これを読んで、いち市民の我思ふ。


『一般的には、野球場やサッカー場は「集客装置」だと考えられていますが…』とありますが、一般市民は決して同様には考えていないでしょう。


まず、市長がお持ちの既成概念を一部修正する必要があるのでは。上記の一文が、その傾向を如実に物語っております。


また、『昨年は「最終年」でしたので例外だったのですが…』ともありますが、昨年も何も、市民球場が生まれて約半世紀。同空間が創出した“にぎわい”に「例外」も何もありません。


遡ること50年。「平和記念施設事業」(公園化)を進める渡辺市長をはじめとする広島市政は、現在の場所に「球場が誕生する」ことを望んでいませんでした。


(当時、同プロジェクトのデザインを一任された丹下健三氏は、中央公園にサッカー場や陸上競技場を建設する事で「現世の人々の活気や躍動を平和メッセージの一環として発信させよう」と計画されておりましたが)


しかし、全国の野球場にナイター設備が整備されていく中、当時、広島の本拠地である「広島総合球場」には照明がなく、市民やファンから新球場を求める熱い声が挙がり…


市民、また地元財界などから寄付金が集まり、1957年1月に新球場建設が「決定」。


同年2月に起工式、5ヶ月後の7月22日にはファン15,000人を集めて完工式、照明点灯式が行われ、2日後の24日、「広島市民球場」が中国地方初のナイター設備設置球場として開場しました。


例えば、前述の、「球場オープン前の照明点灯式」。その時の模様を新聞は、こう伝えています。


「野球ファン待望の市民球場は22日夜ついに点灯された。昼をあざむく光に照らされた1万5千人の観衆は、夢が実を結び、興奮に酔い、完工式に、二軍戦に、カープ・ナインの初練習に、歓声の連続だった」。


何て素敵な記事なのでしょうか。


この記事を読むだけで、当時の「市民の興奮」や瑞々しい思いが、昨日の事の様に鮮明に伝わって参ります。


原爆が投下され、「この先75年は草木も生えない」と言われた場所で、その12年後には「明かりを放つ市民の球場」が誕生したのです。


1975年にカープが悲願のV1達成。79年には地元で初の胴上げ。翌年には、連続日本一を成し遂げる。


戦後、街の中心部から、常に人々へ「夢と希望の灯り」を発信し続けた「市民の球場」。


どれだけ地域に「明るいニュース」を提供してくれたことか。


「学校が終われば、仕事が終われば、あと数時間で野球観戦だ」なんて“生活の糧”にされていた方など星の数でしょう。


そんな、地域に夢と希望、元気の源まで提供してくれた「空間」を、悲しいかな「コンクリートの高い壁」としか捉えられない。


だから、現在も議会や市民の方々より賛同が得られないのではないでしょうか。


野球場は、写真の記事の様に、人々に「生涯忘れえぬ歓喜の渦」を届けてくれた。


次の写真は、2003年にサンフレが苦しいシーズンを戦い抜き、見事1年でJ1復帰を果たした時の観客席ですが、私は同日、友人にメールしました。


「この瞬間に立ち会えて、生きていて本当に良かった」と。


サッカー場も、引いては「スポーツと言う一つの文化」は“生涯の宝物”を届けてくれます。そして、その輪を、未来永劫「広めて行く」ことも出来る。


果たして「既成概念」の呪縛を解けないのは、どちらなのか?


言わずもがな、「民意」が物語っております。

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