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日記|DIARY

2010年9月22日  価値ある一歩


約2週間前となる、9月9日の話。『市民場解体の是非を問うべく住民投票を』とのニュースが飛び込んで参りました。


その一部を抜粋して振り返れば。


「旧市民球場の跡地利用計画に反対する団体は、球場解体の賛否を問う住民投票を求める請求書を市に提出した」。


「2003年の市住民投票条例施行後、請求は初めて」。


「請求者の代表は記者会見し『市は市民合意の努力を怠った。総意を問うべきだ』と訴えた」。


「市は今後、市政運営の重要事項か?住民投票の対象として妥当か?などを協議」。


「市が“対象”として判断した場合は」。


「投票資格のある満18歳以上の日本人と永住外国人の10分の1の署名を、1カ月以内に集めれば住民投票となり、約9万5千人以上の署名が必要とみられる」。


さて。上記の条例を導入するにあたり、当時、議会でも喧々囂々(けんけんごうごう)のやり取りがありました。


つまり、市長選に快勝しては、同条例を何としても施行させたい市長サイドと。


それこそ極端な話、「市長、自らが超〜個人的に取り組みたい施策を断行しようとして」議会側からの反対を受けた際。


ならば、市長が「住民投票に持ち込む!」と言い、当時(は)市民より支持を得ていた同氏が住民投票に持ち込んだらば。


「そりゃ市長サイドが支持され、結果、向こうが大勝するに決まってる?」「これは独裁政治につながる!」と議会側からの猛反発の声が上がったりで。また…


「ある案件に対して市民投票を行なうにしても、その案件に関して市民が“良識ある投票が出来る”(判断を下せる)よう充分な説明を行なわなければならないのではないか!?」と。


つまり、議会側からの「導入反対」の意見が渦巻く中、同条例は可決、施行されたのです。


無論、この条例が「有意義に活用される」などは、その手間を考えても誰も思ってなく、いわゆる「抑止」効果。


「俺を支持してる市民に判断を委ねちゃうよ?それでも良いの?」ってなもんで。


そこで、冒頭の報道から、10日後の報道記事に目を通してみましょう。時は、9月19日。


『市民球場解体の賛否を問う住民投票は却下』


「市民球場の跡地利用計画に反対する団体が実施を求めていた球場解体の賛否を問う住民投票について、市は請求を却下した」。


「市は、市住民投票条例に基づき、請求内容が市民生活に影響を与えるような市政の重要事項か?住民投票の対象として妥当か?などを検討」。


「解体による市民への不利益はなく、市政の重要事項でない」と判断した。


「市から通知書を受け取った請求者の代表は『なぜ重要事項でないのか。納得できない』と憤る」。


「今後、異議申し立てや処分取り消しを求める訴訟を検討するという」。


それでは、改めて検証して参りますが、街の中心部を活用、開発するにあたり、同案件が「市政の重要事項」に該当しない訳が無い。


これは、当初、市側(市長)が「これまでの市民球場のストーリも踏まえ解体せずに存続の道を模索したい」とまで述べているのですから。


そんな「言った!言わない!」の話は置いておき、より核心を突くならば。


住民投票にあたり(一定数の署名を集め)同案件の充分なる説明を市民に行なわなければならないのです。


そりゃ、あれだけ地元商店街や各主要団体からも猛反発を喰らい、でも落ち着く場所は「自らのマニフェスト」みたいな経緯を克明に説明する訳が無い(笑)


また、施行から7年目にして自らの首を絞める事となりましたが、住民理解や門戸を広げようと通常選挙の「20歳以上」とせず。


投票資格を、「満18歳以上とする」と設定してしまった。


この「18歳〜20歳」の間に存在する、無数の有権者。


そのリストなど持ち合わせていなければ作成すらしていないでしょう。


9月の定例会でドタバタしては、出来もしない(であろう)五輪に人員や時間を割かれる中にあり。


市側が「じゃあ住民投票をやりましょう♪」何て言う訳が無い。


かと言い、住民投票を求め、請求を起こした団体が軽率であったり無策だったとは私は思いません。


こうして少しずつでも、これまで明るみにならなかった“実状”がウン十万人単位で白日の下にさらされているのですから。


主権は「市民」にあるべきです。

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