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日記|DIARY

2010年6月19日   real world 「後編」



例えば、「赤」矢印の先に、ぺデストリアンデッキ(歩行者専用の通路)がバスセンター側から球場跡地広場(公園)に延びており。


そこを、市側が3億円を注いで整備する予定だそうですが、ただでさで、その真下の部分(地下)となるシャレオなど、店舗が次々に撤退している。


なのに、「人々が歩行者専用の通路で行き来する様になったら、なおのこと、シャレオにとっても痛手になるのでは?」との議員の質問に…


市側の担当者は、推測や希望的な観測までもを含めた、表層的な返答に終始。


「青」矢印で言えば、建設費はおろか、そのビジョン(計画)すら示されず、しかしイメージ図には明確に「劇場」が描かれている。


冷静に考えれば、この約1キロ四方に、年間の稼働率が50%前後であり、赤字経営である「同様のハコ」が、この街には幾つあるでしょうか?


しかも、当初は「劇団四季を誘致して…」等と謳っておりましたが、あの福岡ですら劇団四季の劇場が閉鎖に追いやられている現状。


※福岡では、暫定的に夏まで公演を延長して、それ以降を“検討する”方針でしたが、今年の4月に「存続しない」ことが決定


そんなこんなで、「確実に建設するか否かも定かでない劇場をイメージ図に描くのは不適切なのでは?」の質問にも…


市側の答弁は、「1年前の計画にはあったので…」と曖昧模糊。


他に驚いた答弁としては、議員側より、「現行の計画案(イメージ図)で150万人の集客が見込めるのか?」「そこを保障する人物は?」の質問に…


「公園(広場)と言うのは、何かに限定するモノではないので“憩いを求める人々”が集まりやすい」。


「こう言った場所に『癒しや憩いを求める人々が年間に150万人は集まる』と言って下さる有識者もいる」と。


カープの「ラスト・イヤー」と謳われ、沸きに沸いた一昨年でも「140万人に到達するか?」なのに。


“行方を見守る市民”で溢れかえる傍聴席は、嘲笑に失笑で包まれました。


そこで、いち指標として、これまでも同問題に関しては様々な団体や機関が「アンケート」を行ない。


これはあくまで個人的な感想ながら、どちらの立場からモノを見るでなく、最も公平に行なわれ、かつ現状を投影したアンケート結果と言うのは…


あるテレビ局が、一般市民「1500人」を対象に行なったモノだと思われるので、改めて下記に紹介すれば。


Q.跡地の利用方法について、広島市の計画が活性化につながると思いますか?



思う=35.6%  思わない=64.6%


Q.広島市は「150万人の集客」を約束していますが、現在の計画で可能だと思いますか?



思う=13.9%  思わない=86.1%


Q.広島市は市民球場の解体を始めたいとしていますが、このままこの計画を進めるのがいいと思いますか?



思う=16.5%  思わない=83.5%


返す返すも、本会議での最終決定は22日であれ、この問題が浮上して来た5、6年前の“当初プラン”通り。


落ち着く所へ…


落ち着こうとしております。


市民の「待った」の声に立ち止まる事もなく、復興のシンボルを無慈悲に「ひたすら解体」へ走り、広場・公園化へ突き進む。


これまで、休日など民間事業者が同球場でイベントをする場合、1日の使用料が「3万4千円」だったものが…


公園になった事で「243万円」へと跳ね上がる。球技は禁止。


四季を通じた「イベント」「イベント」と連呼はされますが。


ある程度、大きなオーガナイザー(主催者)がメイク・アップしないと、簡単にイベントなど出来なくなります。


しかも、「イベントで賑いを創出する」など、何を建てるか?何を造るか?以上に持続性も必要であればセンスに創造性まで求められる大変な作業。


出来るのか?根拠は?


奇しくも、本日は「歴史的一戦となるかも?」しれぬ、W杯、日本対オランダ戦。


そのオランダと言う“国”の横顔を紹介するに、「世界で最も美しい図書館」に認定された同国の…


「ブックハンデル・セレクシーズ・ドミニカーネン」が取り上げられていました。


1290年に建てられ、その500年後に役目を終えた、築800年の教会を…(ココまででも凄い♪)


図書館とカフェに「再活用」したモノです。


「地球誕生より未だ続いて行く時間軸の中で“自らの存在地点”を見い出せる」と申しますか。


その「流れた時間が築き上げ、人々が継承して来た」趣きや荘厳なる空気が、写真からも充分に伝わって参ります。


唯一の被爆地で、人々が築き、今日まで守り抜いて来た「復興の象徴」でもある市民球場も…


前述の、良識とビジョンに人間味のあるオランダ人の様な人物が街を率いていたらば、この図書館に勝るとも劣らない「生けるモニュメント」に成り得たものを。


平和を掲げる都市が、「平和の歴史」を解体するとは、かくも愚かなり。

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