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日記|DIARY

2009年1月27日  安易にNYを引き合いに出すべからず



本日の報道を振り返って参りましょう。


先に広島市が公表した市民球場の跡地利用の計画案に対して市議会から異論が相次いでいる事について秋葉市長は、27日の記者会見で「あくまでも計画案通りに整備したい」との考えを示しました。


広島市は、跡地の利用方法についてスタンドの一部を保存した上で、跡地の大部分を広場や森が広がる公園として整備。その中心付近には折り鶴の展示施設を建設する事などを盛り込んだ計画案を1月に公表。



しかし市議会からは「市の中心部に森をつくってどうするのか?」などと、集客力を疑問視する意見が相次いでいます。


これについて秋葉市長は、「ニューヨークのセントラルパークも当初そういった議論があったが、今では街の中心的存在で市民の誇りともなっている」と指摘した上で、「中央に整備する広場では平和公園で開けないような、例えば屋台が並ぶイベントなど様々なイベントを誘致し、市民の皆さんにも様々な形で使って貰って年間を通じたにぎわいを創りたい」と述べました。


また折鶴の展示施設にも疑問の声が出ている事については「専門家でつくる選考委員会が客観的な立場から優秀だと認めた施設であり、我々が否定する理由はない」と反論。計画案通りに整備したいと言う考えを示しました。



これが、市民の長(おさ)の見解です。


私はこれまでも、行政にイチャモンをつけたり、それこそ何かを邪魔したり自らの「我」を通そうとブログに色々と書き綴っているのではありません。


人間、37歳にもなれば、自らの幸せだけでなく、自分の子供達の将来、地域の未来、人々(他人)の幸せなども願ったり望んだりします。


それは、一人で生きているのではなく、「沢山の人々や地域に支えられて日々生活出来ている事実」を遅まきながら悟って来るからで…


故に、現在も微力ながら「みんなの幸せ、地域の幸せを考えられないのか?」と訴え続けている次第です。


また、今回も「市の中心部に森を作ってどうする?」の突っ込みに、市長の答弁「セントラルパークも…」が登場して参りました。


そこで、短い期間であれ、昔はNYに住んでいた私が申しましょう!


まず、「公園化」と言う動きがNY市に浮上、アイデアなどを募集して動き出したのは1850年代。


その20年後、公園は現在の様な形に出来上がりましたが、当時は、栄えていた場所の「ずっと北」に出来たモノであり、間違っても街の中心に築いたモノでなければ人々が足を運ぶ場所でもなかった。


良い悪いでなく、今とは時代背景も全く違う、1800年代のアイデアであり、しかも公園は、後々「中央に位置した」だけなのです。


ちなみに写真は、私が住んでいた頃、同公園を撮影した物ですが、公園内の至る所には車道も張り巡らされており、単純に広島市が目指す「広場」の様な公園ではありません。


また、イタズラに不安要素を煽りたくはありませんが、同公園が、どれだけ犯罪の温床になった事か。


夜、私達が車で同公園を通過する際、合言葉は「車を止めるな」でした。本当に危なかった…


新市長の就任後、「治安回復」が徹底され、かなり安全な公園には生まれ変わりましたが、未だ、単純に「公園=憩い」ではありません。


無論、根本で公園批判を繰り返している訳でなく、「費用を抑え、環境にも優しく、人や地域に最大限の効果をも生み出す道を、みんなで模索しよう」と訴えているのです。


「専門家でつくる選考委員が客観的な立場で優秀と認めた…」って。


「選考委員を誰が務めるか」の選考も偏っており、その委員ですら「折鶴施設は隣接する平和公園と存在意義にしても重複しており地域の活性化に繋がるか課題は残る」と言われている。


最後に、あるブログを転用したいと思います。


公園こそ「コンセプト」が無いと意味不明なものになる。よくこうした計画で引き合いに出されるのがNYのセントラルパークだが、かなり都合の良い引用をされている。


まるで都会の中に緑があれば「セントラルパーク的な存在」になるように使われるが、そんな代物では全然ない。完成までに1万4000uの土を運びこみ、16年の歳月を経て「建設」されたのがあの公園だ。


おそろしく「根性」が入っている、ということ。聞けば年間の維持費は20億規模。一日に数百人のボランティアがメインテナンスに関わっているという。


維持費にも多額の寄付が行われている。そうした「市民の主体的な参加」「協力」があるから、セントラルパークはあれだけの魅力を世界に示せている。


では何故、それだけの市民が積極的に寄付やボランティアに参加するのか?それは「大都会NYの中に緑を”保つ”」という単純にして明快、そして力強いコンセプトがこの公園にあるからだ。


今の跡地問題にそれだけのコンセプトがあるのか?


ごもっともです。まだまだ、何も決まっていない!

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