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石橋りゅうじ 議会棟控室

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2014年3月 予算特別委員会

始めに「景観行政の推進」に計上された「725万5千円」について伺って参ります。
この度、来年度に策定する「景観計画の内容の周知を図る為のガイドライン」を作成する費用が計上されておりますが、景観計画そのものは、いつ頃、何をもって「策定」とされるのか、お教え下さい。

※行政側 答弁

先の建設委員会に於いて、一定の説明が行われた様に伺っておりますが、建築物を中心に「市内の景観について計画を策定される」のですから、当然、丁寧な説明が行なわれた上で、進めるべき事案かと存じます。
それは、建築物である「個人の財産」に制限を掛けるので、場合によっては、当該する人々の資産価値が下がるかもしれませんし、届け出や指導を課すのですから、市民へ対して、新たな経費の支出や生活の変化を及ぼす可能性も生じます。
にも拘わらず、市民や議会へ対しての説明は、未だ不十分かと思われますので、今後の説明予定は如何にお考えなのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

この件は、「重点地区」を指定されているのですから、それぞれの地区への説明は、公聴会を開くなど、詳細に亘る説明や意見の聴取が、当然、行われているかと存じますが、これまで説明会が行われた場所や回数、出席者の人数、並びに、そこでの「主な意見」は、どの様なモノが挙がったのでしょうか?
また、事前の「市民の皆様へ対しての説明責任」を、如何お考えなのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

只今、お伺いしたレベルでは、まだ充分なる説明責任を果たした事にも、市民の意見を伺った事にも繋がらないと感じられます。
行政が進める事であり、「手続きの経緯に間違いがないから」、いわゆる無謬性を基に「このまま進める事に問題はない」との判断であれば、これは「独善的な行政」以外の何モノでもないと思われ、本市も、こうした印象を市民の皆様へ与えるのは本望ではないかと存じます。
また、うがった見方をすれば、以前、原爆ドーム周辺の景観計画を定めようとした際に、地域住民から猛反対を受け、計画の策定を断念した経緯がありましたよね?
そうした、市民からの「率直なる反対」を警戒して、「市民への説明を回避しているのではないか?」とも感じられてしまいます。
そこで、確認させて頂くとして、この度の計画で、エリアによっては「一般の住宅」にも指定や制限が掛かって参りますが、今後、各方面の方々と充分なる説明と議論を重ねた上で、もしも、様々な反対意見や慎重論が浮上した際は、「今後の予定を変更する余地」は、お考えなのでしょうか?

※行政側 答弁

充分なる説明や議論も行われず、この景観計画が進められれば「市民や議会へ対する責任を果たしていない」事にもなりかねません。
こうした、市民生活や街の方向性を左右する事案に関しては、全てを拙速に、強硬に進めるのではなく、市民の皆様や、広く、議会全体にも充分なる説明がなされる事を、ここに切に要望して、次の質問へと参ります。

続いて「旧広島市民球場の活用」に計上された「874万1千円」について伺いますが、冒頭に、私は、この旧市民球場跡地関連やサッカースタジアムについて、予算特別委員会の終盤となる「総括」にて発言させて頂く予定にしておりますので、この度は、あくまで頭出しの意味も兼ねた確認とさせて頂きます。
この件に関しては、昨年の6月議会に於いて、議会より「補正予算の減額修正」が行われた経緯がありますので、率直に伺うとして、私には、昨年に修正、削除された内容と、今回、計上された検討内容は「ほとんど同じモノ」と感じられますが、昨年6月議会に於きまして、補正予算の減額修正がなされた部分の内容と今回の検討内容は、どの部分が、どの様に相違するのか教えて頂けますでしょうか?

※行政側 答弁

ひとたび、議会が否決した、その時と同じモノを上げて来ているとの事で、承知いたしました。
確かに、スタジアム検討協議会へ対しても、「検討に係わる運営補助を予算化している」、「これで同じ条件が整った」との観点からは理解しましたが、一方、委員会などに於いても、議会から「協議会の結論が出るまでは無駄な支出になりかねない」「文化芸術と緑地広場計画に対しては、サッカースタジアム検討協議会での結論が出た後に補正予算として計上すれば?」等々の意見もあったかと存じます。
そこで改めて伺いますが、先の6月議会における「議会の意見、意向、そして議決」は、どの様なモノであったとお考えなのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

「双方の案を公平に比較検討する」との事ですね。
この旧市民球場跡地の活用法、その策定に関しましては「公平に比較検討が行われる」との事ですから、公平公正は大歓迎であり、今度の総括をはじめ、引き続き、私も注視、取り組んで参りたい所存です。

続いて、「西風新都の都市づくりの推進」に計上された予算に関して、その内容について伺って参ります。
この中に「交通のスマート化の推進」についての予算が計上されており、今年度に研究会を設置しては、取り組み方針や実施内容を検討して行く事になっておりますが、私などは、議会としても「来年度に実験が行われる」とのコンセンサスが「既に得られている」とは受け取っておりません。
勿論、これは否定的な見地からではなく、限られた予算を、プロセスを経て、有効的に活用して頂きたいからであり、改めて伺いますが、この「交通のスマート化」に取り組む目的は何なのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

また、来年度、6台の実験車両を団体等に貸し付けて「実証実験を行う」との事ですが、率直な疑問として、そもそも、なぜ広島市が費用を捻出して実験を行わなければならないのでしょうか?
私は、「超小型モビリティが環境にも優しい」など、その有用性や、この度の試みを全面否定しているのではありません。
ただし、ここに明記されている様に、広島市民にとりまして、また国民にとっても「非常に有用なる乗り物」であれば、既に、他の都市や地域での実験データも「充分に存在するのではないか」と思われるのですが、如何でしょうか?お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

実験データですから、言うまでも無く、他都市でも多角的に、あらゆるケースを想定してのデータ収集が行われているでしょうし、おそらく新興団地などが、こうした手法に着手されるのですから、西風新都と酷似しているデータも、相当数は存在するのではないでしょうか?
この度など、こうした実験データを有効に活用させて頂くのも1つで、幾度もこの実験に対して地方自治体が費用を捻出するのであれば、それはやはり「議会との議論」が不可欠であり、本来ならば、超小型モビリティの導入は「国家の交通システム戦略」として国が行う、あるいは超小型モビリティの製造や普及を目指す民間企業が行うべき種のモノではないかと思われます。
仮に、将来、実用化されたとしても、その導入は公共が行うモノではなく、また利用者の多くは、民間企業や、「電動自転車の様に本当に個人のモノに限られて来る」と思われ、国や企業が行う「社会実験モニター」であるならば、まだ理解し得ますが、現時点で実験継続への充分なる検討もなく、本市が「費用を捻出し続ける意義」を、少なくとも私は見出し難いモノがあります。
「どうしても絶対に」と仰せられるのであれば、研究会で議論された内容を、先ずは議会にも充分に説明され、その有用性が確認された後に「補正で予算措置されるべき」かと存じますが、如何でしょうか?

※行政側 答弁

繰り返しとなりますが、事務事業の見直しで、これだけ数々の公共サービスが見直されている折、この度の「交通のスマート化」に関しては、本市が公金を注ぎ、率先して実験に乗り出す意義を、今一度、再考して頂きたいと存じます。

次に「花と緑の広島づくりの推進」に計上された予算について伺って参ります。
まず「四季の花、プランター設置事業」が今年度から行われておりますが、今年度は何処へ着手されたのか?また、どのくらいの数を設置されたのかをお教え下さい。

※行政側 答弁

ならば確認させて頂きますが、この事業は、今後も長期間に亘り、無制限に行われるのでしょうか?

※行政側 答弁

では、この事業について、これまでの「協賛企業や市民の反応」は如何なモノであったのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

この度も一般財源から「1,291万3千円」の予算案が計上されており、私も「花の満ち溢れた街」を望む一人ではありますが、極端な理想を申せば、この予算がたとえゼロになったとしても、市民の皆様が率先して我が町を彩るべく「花を植えて育てて行く」、ここで初めて掲げられたビジョンが帰結するモノと思われますので、今後も、この予算配分の動向を見守って行きたいと存じます。

続いて、「公共交通機関の機能強化と利用促進」に計上された予算、まずは、その中にある「広島駅南口広場整備」から伺って参ります。
この度、計上されました「55万3千円」の予算から推察すると、新たなる大きな指針などの変更は無いかと思われ、いわば「路面電車の駅前大橋ルートへの変更」を前提とした、「南口広場整備の推進」かと存じます。
そこで、本市に於いては、過去に「現行ルートでの南口広場整備案」の構想や図面までが存在したかと存じますが、確かに時代の変遷、社会背景の変化はあったとしても、この度の一連の検討では、浮上する事すら、ありませんでした。
魅力ある駅前広場、そして、快適なる路面電車の運行を考慮しても「このままではイケナイ」との現状は、私も重々承知するところですが、「現行ルートのアレンジ」に重心の置かれた検討は、早々と姿を消して行った感があります。
そこで伺いますが、現行ルートでの南口広場整備の検討が、なぜ充分に行われないのか、お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

ここまで「検討は尽くした」との事で、承知いたしました。
このルート変更に係わる南口広場の整備に関しては、市民の方々からも私宛に、これまで幾度も問い合わせや要望がありました。
しかし、その内容の殆どが、現在、本市が掲げられている「駅前大橋ルート案」に難色を示されており、しかも、現況として、たとえば様々な不安を抱えていらっしゃる地域の方々へ対し、行政側からは「ひたすら粘り強く説明します」との一点張りで、結局、最終的には市民の方々が「根負けするしか方法はない」様に受け取れます。
また、私などは、皆様ほどの専門家ではありませんので、自分なりに、専門知識と経験を有する県内外の業者へ「建設や交通事情の常識」をヒアリングしました。
そして、駅前大橋ルートのケースで申せば、登坂能力の低い電車を二階レベルまで上げる為の工法に、そこへ掛かるコスト、また、レール上の走行によって生じる防音コスト等々、「無尽蔵の財源が無いならば、最後まで平面で計画を模索するべき」と、造詣の深い方々は口にされます。
重ねて、隣接する中央郵便局をBブロックやCブロックへ移設させ、(勿論、ここへは協議や折衝が必要となりますが)そこまでも視野に入れ、平面スペースを、そして既存の交差点を最大限にアレンジして取り組むべきではないかと。
いずれにせよ、如何なるルート、如何なる構想案を選択するにも簡単な道程ではありませんが、私は、たとえ最終的には「駅前大橋ルート」を選択する事になっても、その前段に「まだ検討の余地はある」と確信している一人であり、そこで今一度、この二階へつける「駅前大橋ルート案」でひた走る、その理由は何処にあるのか、お教え下さい。

※行政側 答弁

子供染みた表現を用いますが、仮に、世界の専門家が一堂に会し、徹底的に検討したとしても、やはり平面での打開策は存在しないのでしょうか?
これは大きな事業で、市民の皆様が納められた多額の税金が注がれるのです。
いずれにせよ、このまま議論を続けても平行線を辿るだけなので、視野を広げ、都市整備局に伺うとして、冒頭にもあった景観計画の中では「道路空間の景観」についてもお考えかと思われますが、その辺りは如何でしょうか?

※行政側 答弁

ここで、先程の「四季の花プランター設置」の話を持ち出しますけども、本市は「花と緑の広島づくりの推進」を大々的に掲げ、おもてなしの観点から、陸の玄関口である駅前大橋を中心として、プランターの設置を始められました。

宜しいでしょうか?
駅前大橋から稲荷街の交差点へ掛けての道路景観は、私なども長年に亘り親しみ、触れ合って参りましたが、ここは戦災復興後に植樹された樹木が、道路の中央に大きく立ち並び、歩道も花々で飾られた、美しく、雰囲気ある道路空間になっていると「景観の担当課の方々」は、その様に感じられませんでしょうか?
折角の機会なので、どなたか所感をお聞かせ下さい。

※行政側 答弁

現在、道路交通局では、あの中央の樹木の生命を断ち切り、駅前大橋ルートを通しては、こうした歴史ある広島の美しい街並みをリセットしようとされており、そこへの逡巡は無いのでしょうか?
無論、「別の場所へ移植します」と口にされる事でしょうが、一事が万事、私は何も「木々」についてだけの話をしているのではありません。
街とは生き物で、そこには歴史があり、人々の営みが連綿とあります。
先人から受け継がれた広島の街を、我々は、今を生きる人々と共に「より良い環境」にして、また、未来の世代に渡してあげなければならない。
正直に申し上げて、敢えて辛辣な言葉を用いますが、私は現在の市政に、先人や歴史を敬う「畏敬の念」や、地域住民を、そして、今日まで守られて来た緑の木々を尊重する「いつくしみ」を感じられません。
陸の玄関口である南口広場や路面電車の快適なる運行の整備は喫緊の課題として「着手しなければならない」のは確かですが、何か大事な事を忘れてはいないでしょうか?
今、「広島市に最も求められている」のは、数々の政策を「一日でも早くやり遂げる」事ではありません。
行政や議会の枠を越え、同じ時代、同じ街に住む「一人の市民」として、困っている人々、不安を抱えている人々に対して「大丈夫ですか?」と声を掛け、手を差し伸べる事ではないでしょうか?
ここに今一度、広島の歴史を鑑み、何より、まだまだ理解の得られていない地域住民の声に耳を傾けて頂き、事業計画の再考も視野に入れながら、今後も取り組んで頂きたいと存じます。

では、続いて「アストラムラインの延伸計画」について伺いますが、この延伸に関しましては、来年度に基本計画を策定する事となっており、この中で「何を検討して行こうとしているのか?」を、簡潔にお教え下さい。

※行政側 答弁

それは、特別委員会で示された「西広島ルートで今後も検討がなされる」、つまりは「新ルートの二案」で検討を進めると言う事でしょうか?

※行政側 答弁

そこで、改めて確認しておきたいのですが、アストラムラインの延伸ルートは「西広島ルート案」で正式に決定したのでしょうか?
私自身は、現時点で「何処のルートにすべきである」と、明確なる方向性を固めている訳ではありませんけども、西広島ルートが、いつの時点で如何に決定されたのか、未だ理解が出来ておりません。
報道などを通じて、どこか外堀を埋めて行かれている感は否めませんが、どうも「決定の経緯」が明示されていない様なので、再度、伺いますが、市民や議会としても「本市は西広島ルートでの決定を下した」と受け取っても良いのでしょうか?お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

道路交通局のお考えでは、「特別委員会で示された」との事ですが、特別委員会では、確かに議論、協議は行われますが「決定機関」ではないはずです。
また、これまで「20年以上も続いて来た議論」へ対して、この数カ月で提示された資料にて終止符を打つのは、あまりにも不自然ではないでしょうか?
私も、アストラムラインが現在のままで「延伸は不要である」と安直には抱いておりませんし、この先、10年後、20年後に延伸計画が動き出そうと思えば、財政の硬直化で、より苦しくなるのは明白です。
しかし、多額の、本当に「多額の公金が注がれる」にあたり、もっと詳細なる資料が提示され、議論を深めては、それこそ単体の委員会を立ち上げても良いと思われ、それくらいの大事業です。
こうしたプロセスを経て、初めて市民の皆様へ対し「責任を持って判断する重要な案件」に間違いないと思われ、今後、まだまだ充分なる検討を重ねた上で、延伸ルートや事業化についても最終的な判断を下すべきかと考えますが、局長としては如何に考えていらっしゃいますか?お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

直近の委員会に於きましても「西広島ルート案」については、限られた資料でのご説明となっていて、今後、このアストラムラインの延伸につきましては「経営健全計画」の議論と合わせ、見切り発車にならぬよう進めるべきであり、拙速に進めた際に、全てを背負い込む事になるのは、今、この時代に生きる子供達となります。
こうした観点からも、改めて確認いたしますが、延伸ルートは「まだ決定されていない」との認識で宜しいのでしょうか?お答え下さい。

※行政側 答弁

最後に、自らの話を持ち出して恐縮ですが、私とて、アストラムラインの延伸に関しましては、そこを熱望される方々の多い、安佐南区の選出議員です。
その住民の方々に乗じて、行政側へ「一日でも早く延伸して下さい!」と懇願するのは簡単ですが、しかし、広島市域全般を見渡した時に、現在は、前政権下に於いて掲げられながらも、財政面や、様々な背景、諸事情により「敢えてストップが掛けられていた政策」が、早急に動き始めています。
これから、明らかに少子高齢化が顕著化する未来を前に、私は全てに歯止めをかけるつもりなど毛頭なく、進めるべきものは、進めるべきである。
しかし、この延伸問題一つを取ってみても、「単線を用いればイニシャル・コストの削減に繋がる」と言われながら、ランニング・コストは「車両が単線で行き来する為の安全性確保」など、伏線と比較しても、かなりのコストがかさむ事となります。
また、仮に広域公園から石内の複合団地を通し、西広島へ下ろすに当たっても、標高にして約117m地点の広域公園駅から約170mの高さにある石内まで上げて、そこから0〜20m地点となる西広島へ結ぶとなるならば、私は、何も粗さがしの為ではなく、ある種、「実現の為」に県内外の専門家とも協議を重ねておりますが、その勾配や車両の性能につきましても、あくまで私見であれ、未だ充分なる検証、議論が尽くされているとは感じておりません。
いずれにせよ、たとえば西広島ルートが本採用されるとなりましても、このエリアには都市計画決定された道路も整備されて行くのですから、「最良」の計画を選定するべく、今後、私が述べさせて頂いたデータ、資料なども提示して頂く事を要望して、私の質疑を終わりといたします。