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石橋りゅうじ 議会棟控室

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2012年1月 都市活力向上対策特別委員会

只今、ご説明のあったアストラムラインの「経営健全化計画」の検証結果、並びに、昨今、話題にも上っているアストラムラインの「延伸」「ルート見直し」など今後のアストラムラインについて、幾つか伺ってまいります。

まずもって、「西風新都の都市づくり全体計画の見直しとあわせて」とある通り、私は安佐南区選出の議員ですから、旧来の議員スタイルであれば、地元の有権者へ向かって「皆様、市長が西風新都の開発に力を入れると言っています」「アストラムが延伸されて、より利便性が高まります」「喜んで下さい」と、地元への利益誘導として、黙って事態を見守っていれば良いのですが、私は区議会議員ではなく市議会議員ですので、市全体のバランスに開発や財政面、費用対効果等を勘案した際に、それが「より良い広島市へ繋がるのか?」を常に検証して行かなければなりません。

安佐南区に、ルート見直しで浮上した佐伯区、JRと結節する西区など複数の区が関連する事となりますが、既に世の中は「何でもつくれ!」「地元バンザイ」の時代ではありません。

ここを踏まえ、これより質問を展開して参りますが、こちらの資料に目を通しても分かる通り、大幅な人件費の削減、物件費の抑制などの「経営改善努力」で、平成22年度からは、連続して「営業黒字」を計上されています。

また、乗客数が「2年連続の増加」で、今年度は「単年度黒字に転換する見込み」となっており、これは職員の皆様が努力され、経営の健全化に取り組まれてきた結果でもあります。

しかし、良い事ばかり並べていても、何も建設的ではありませんので、今一度、内部事情に目を向けて参りますが、確かに、利用者は、1日平均でも「微増」となっていますが「営業収益」などは、定期割引率の拡大などもあり、平成15年度より減少している。

そこで、営業黒字が計上されている理由は、「長期借入金の一括償還」による利息の軽減や、時間の経過と共に減ってきた「原価償却費」による部分が多大にあり、失礼な話、ドラスティックに経営が改善、上向いている訳ではない、この現状が1つ。

次に、今年度末の時点で、未だ借入金の残高は「328億円」が見込まれており、累積の赤字は、1994年の運行開始以来、昨年度は過去最高の「約119億円」となっており、つまり「経営」としては、今なお、予断を許さない状態が続いております。

そこで質問しますが、確かに、安佐南区の人口などは増えていますが、急速に進む少子高齢化も鑑み、現在の利用客が維持できたとして、1日平均「約5万1千人」前後となれば、「借入金の完済」は、大体いつごろを想定されているのですか?

※行政側 答弁

では「非常に重要な課題」について伺いますが、耐用年数を越える車両や、中央制御システムの更新が迫って来たり、また「更新の為の、原資を確保する必要がある」ならば、この更新時期は、いつごろ訪れ、どれだけの原資が必要なのか? この改修資金は、どの様に調達しようとしているのか? お聞かせ下さい。

※行政側 答弁

ならば、先程も伺った「借入金の完済予定」(完済年限)は、更新の為の「原資確保」により、更に延びる可能性もあるのでしょうか?

※行政側 答弁

そもそも、1994年の運行以来、約20年弱が経過した、今現在、アストラム高架の「補強工事」などが行なわれておりますが、車両やシステムを合わせた様々なハード面で、常に設備更新が迫って参ります。

しかし、赤字の軽減や利便性など諸問題の前に、最重要課題は、市民の皆様を運ぶ、公共交通機関の「安全運行」です!

では、本題に参りますが、そもそも「延伸計画」は、将来の会社経営に大きな影響を与える事から、「中長期的な視点より検討する」とされて参りましたが、しかしながら、先だっての本会議で、西風新都からの延伸計画は「来年度の早々に考えを出す」と伺いました。

とすれば、早急に取り組まなければならない「設備更新の原資の確保」、「借入金、返済計画の策定」 また先程も冒頭に言及しましたが、現路線の運行に係わる、経営や資金問題が、全て改善されている訳ではないので「白島新駅」との絡みも含め、あらゆる目処をキチンと明確に立てては、「来年度の早々に示してくれる」と、議会や市民の皆様は受け取って良いのですね?

※行政側 答弁

私が思うに、現路線、現ルートの設備更新などの問題も含め、経営や資金全般の見通しを行い、問題が無い状況を見極め、広く示した上で、初めて延伸計画や、そこへ付随したルートの見直しではと感じられて仕方がありません。

繰り返しとなりますが、大事なのは先ず、アストラムラインが延伸される事ではなく、現存する施設での「安全運行」であり、私だって安佐南区に戻っては地域住民へ対して「お〜い!便利になるぞ!」って叫びたい思いですが、実際そうじゃないですよね。

私からすれば、今、高頻度で取沙汰される「アストラムラインの延伸計画」など、寄付で1千億円の資金を賄おうとする広島オリンピック構想と何ら変わらない思いで受け止めております。

改めて、安全対策、原資の確保を含めた資金問題、借入金の完済計画など、その辺りを全てキッチリと明示して、市民の安全を担保した上で次のステップへ、次の議論へ進んでくれる事を、ここに約束して頂けますでしょうか?

※行政側 答弁

以上です。