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石橋りゅうじ 議会棟控室

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2011年12月 建設委員会

議案外となりますが「旧市民球場跡地の活用法の策定」について質問させて頂きます。

現在、「長期的な視点」と「街づくりの視点」と言う二つの大きな視点から「世界に誇れる広島市」を創出するべく、また各方面から代表される意見を集約、多角的に分析、評価するべく委員会が設置され、およそ1年半と言う期間を念頭に検討がなされております。

改めて顧みるに、市が旧市民球場の跡地利用計画を検討し始めたのが、2005年の9月であり、そこで、市民や民間事業者から開発プランを公募して約「400件」のアイデアが寄せられ、選考作業の難航、商工会議所の移転が急浮上するなど紆余曲折を経て、あれから6年以上が経過した今、活用策はゼロベースとなりました。

プロ野球の興行があった頃は、あそこに100万人以上の方々が足を運び、声援が飛び交い、夜は光に包まれれば、何よりも活気が溢れ、周辺地域にも多大な波及効果を及ぼしており、また、プロ野球以外でも、年間「約120日」およそ10万人の人々が草野球をはじめ、様々なイベントなどで、あの場所が利用され、市民の余暇の楽しみ、リフレッシュにも寄与する、市民サービスが行われていたのです。

それが、この数年間、ゼロです!生み出していたモノが失われているのですから「マイナス」とも言えるでしょう。

そして私は未だ、自ら現地の取材を行なっていますが、人通りが減少しては、あの地域で居酒屋やラーメン屋が無くなった事を皆様方は、ご存知でしょうか?

林立するパーキングも、見込める現金収入が激減し、今なお「ここが魅力のある場所になる」と信じ、売り上げ、客足が減少しながらも持ちこたえ、奮闘する人々の生活を、ご存知でしょうか?

正直な話、幼少の頃から、この場所での活気、賑わいを知り、かつ困窮する地域の方々、失われる市民サービスに経済効果を肌身で感じる私としては、間違っても「これから1年半かけて考えてみます」なんて市民の方々へ向けて申せません。

でも、街のトップは「1年半ジックリと検討する」と言われます。ならば、それなりの答えを導き出して頂きたいと存じます。

そこで、質問させて頂きますが、10月24日に第一回の検討委員会が開催され、私も傍聴させて頂きましたが、その席に於いては「各方面を代表した方々から広く意見を聴く」とのコンセプトがありながら、例えば、半数以上の方々が「駐車場」を口にされ、若者代表3人の内、2人はアニメーション施設の誕生を訴えられるなど「多角的な意見が出揃った」とは言い難い状況です。

そんな中、過去の特別委員会では複数の議員より「これまで公募で集められたアイデアを再び俎上に載せるのは如何なのか?」との旨の意見があり、このアイデアの中には、民間事業者から寄せられては、克明なるデザイン、スキームが構築されているモノも多く見られます。

重ねて、建設委員会でも、ある議員が「これまで寄せられた中で多かった、サッカー場の話」に言及されており、こういった「これまでのアイデアも検討委員会に反映させては?」との意見に関しては、如何に受け止められ、今後、如何に活かそうとお考えなのでしょうか?

次に、例えば、この度、設けられた選考委員には入れなかった、それこそ大多数の市民の中にも、広島を救う「妙案」を持っている方が存在する確率は、当然、ゼロではありません。

今後、市内、県外、海外からでも投稿や陳情なりで、名案が寄せられた場合、それは貴重なる計画案として、検討委員会に提示されては、揉んで行く可能性は存在するのでしょうか?

いずれにせよ、移転を謳っていた商工会議所が、現在、無期限でペンディングの状態ではあり、ここのスタンスが明確にならなければ、また跡地の利用法は変わって来るわけで、極端な表現を用いれば「商議所の移転」を白紙撤回しても誰も文句は言わないと思われますが如何でしょうか?

いずれにせよ、自戒の意味も込めて口にさせて頂くなら、本来ならば議会サイドも「広く市民の皆様の声を聞き」、その声を集約しては、行政サイドの施策の執行に反映させるのは当然のスジかと思われます。

いずれにせよ、1年半と言うモラトリアムを設けて、それでヨシとするのではなく、市民目線で「現状」を自らの痛みとして捉えた上で、今、この瞬間も失われている時間と、住民サービス、経済波及効果などへ対して真摯に対峙するべきであり、早急に市民の皆様が夢や希望を抱ける方向性を提示しては、1日も早く結論を導き出すべきと考えます。

また、旧市民球場問題においては、昨日も局長のご答弁に「採算云々」ともありましたが、この厳しい財政状況の広島市にあり、選択と集中を謳われておりますし、採算を「ド返し」しては乱暴に何でも取り組めとは思いません。

しかし、予算カット、緊縮ばかりに重きを置いて行政のダイナミズムを失えば、今後、生産年齢世代も減少すれば、税収も落ち込んで行くであろう未来において、反対に扶助費などは増えて行く見込みにあり、そんな折、安全策ばかりで、本当に明るい未来を築いて行けるとお考えでしょうか?

あの旧市民球場が完成したのは、1957年であり、戦後、10年が経過しても、まだまだ先行き不透明な動乱期でした。

もしも皆様が当時の市職員であったらば、たとえ双葉会からの資金援助があったとしても、皆様方は球場を造っていたでしょうか?

「ダメ」と口にする方々は、時代がいつであれ、「ダメ」と口にするモノです。

あそこで、当時の方々が情熱を抱き、打って出たからこそ、その後、カープが広島の街へ、多大なる喜びと感動を生みだしたと信じて止みません。

行政と議会も「広島を、より良くしたい」との着地点は同じであり、今後も同じ目標を共有しては、本市にとって大事な場所である旧市民球場の跡地活用の行方を、皆様で共に検討し、より良い結論を導いて参りたい所存であります。以上です。