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石橋竜史(いしばし りゅうじ)の公式Webサイトです。
話の展開は唐突ながら、先月の予算特別委員会(総務関係)で。
私は「サッカースタジアム」について話をさせて頂いたのですが。
それから約1ヶ月が経過した後、まさに私が訴えんとする趣旨に通ずる…
ネット記事が「VictorySportsNews編集部」より配信されておりましたので。
(しかも話題に登場するは私の大好きな「ブルーノ・マーズ」でもあり♪)
ジョウビズ界の先端を垣間見るべく、全文をご紹介します。
【スポーツ界は“ブルーノ・マーズ”を見たか?】
〜世界最高峰の興行ビジネスと価値観の変化〜
4月11日から15日に行われたブルーノ・マーズの来日公演。この世界最高峰の興行には、スポーツ界が学ぶべきことがあったのではないだろうか。
ライフスタイルの多様化が進んだ現在、余暇の過ごし方の選択肢が大きく広がっています。スポーツは「ライブで見る価値があるコンテンツ」として放映権料が高騰するなど、その存在価値を高めています。「直接見ることに意味がある」エンターテインメントとしてスポーツとともに注目を集めているのが、ライブコンサートやフェスといった音楽のライブコンテンツ。今回は、世界的なアーティストであるブルーノ・マーズの来日公演をテーマに、これからのライブコンテンツビジネスについて考えます。
《世界的なアーティストの来日公演で考えた「興行」としてのスポーツ》
4月11日から15日、今年のグラミー賞で、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀レコード賞を含む6部門で受賞したアーティスト、ブルーノ・マーズが約4年ぶりの来日公演を行いました。
さいたまスーパーアリーナで行われた4公演はいずれも完売。ブルーノ・マーズのジャパンツアーは、大成功のうちに幕を閉じました。
「やはりライブコンサート、特に世界的なヒットを飛ばしているアーティストのパフォーマンスは演出を含めて、スポーツの先をいっているなと。スポーツビジネスに関わる人たちは、同じ“興行”ビジネスとして見ておくべきだと思いました」
このライブに足を運んだという横浜DeNAベイスターズ前社長の池田純氏は、「いま世界で一番お金をかけられるアーティスト」の一人であるブルーノ・マーズの公演に刺激を受けたと言います。
「チケット代は決して安くありませんでした。最前列のVIP席は10万円、その次の席でも3万円以上。それでも当然ブルーノ・マーズを一目見たい人はたくさんいるわけで、どの席もあっという間に完売して、プラチナチケットになっていましたね」
今回の来日公演の席種とのその価格を見てみるとVIP SS席が10万円、VIP S席が3万5000円、もっとも安価な席でも9500円という価格にもかかわらず、4年ぶりの来日ということもあり、チケットの入手は困難だったそうです。
《2時間が限界 短縮された分、濃縮されるコンテンツ》
池田氏が驚いたことの一つに、公演時間があります。約1時間45分で終わった密度の濃い内容に感じるものがあったと言います。
「印象的だったのは、ライブ後に会場を出る長蛇の列を進んでいる間、余韻に浸る観客たちの中に『ちょっと短かったね』という感想を漏らしている人が一人もいなかったことです。以前のライブコンサートといえば、外国人アーティストでもできるだけたくさん演奏してくれて、アンコールも何曲もあって、それで満足して帰っていたと思いますが、いまの人たちは短くても十分満足する。価値観が変わったんだなと実感しました」
この公演には、日本のアーティスト、有名人も数多く駆けつけていました。会場に足を運んだ星野源さんも「本編90分、アンコールの構成がちょうどいい」と、ブルーノが見せたパフォーマンスを絶賛しています。
セットリストを見ても世界的ヒットを飛ばしたアルバムのタイトルチューン『24K Magic』はもちろんデビュー曲の『Just The Way You Are』も披露、『Calling All My Lovelies』では一部日本語詞で歌うという演出も。アンコールを含めた15曲で、観客を魅了しました。
「若い人たちはむしろ長いライブコンサートに魅力を感じていないんだと思います。1万円以上のチケットを買ったら2時間半くらいは見たいなと考えるのはむしろ逆で、どんなに魅力的なコンテンツでも2時間が限界という時代になっているように感じます」
スポーツの世界でもライブ観戦や中継に合わせた時間短縮が求められています。テレビや演出がスポーツの競技やルールの領域に踏み込んでいくことに賛否はありますが、「観る人のニーズ」を無視しては興行が成り立たないのは紛れもない事実です。
《ライブコンテンツの価値を高める好サイクル》
「当日は18時開場、19時開演で、グッズショップは12時から開くというスケジュールでした。私も12時には現地に到着しましたが、すでに長蛇の列ができていました。今回の公演では、物販の分野でも参考になる面があると思います」
池田氏はライブコンサートのグッズショップの盛況ぶりも注目に値すると言います。
「グッズショップは1時間待ちになっていました。外国人アーティストのライブですしチケット代も高めに設定されていたので、観客の年齢層は高いのかなと思っていたのですが、20代から30代前半がほとんどでした。いま若い人はお金を使わないといわれていますが、『ああ、こういうところで使っているんだ』と妙に納得してしまいました」
図らずもマーケティングの「実地調査モード」になってしまった池田氏によると、グッズショップでは1人で何枚もTシャツを買うのは当たり前で、ブルーノ・マーズがプロデュースするラム酒も飛ぶように売れていたと言います。
「単純に計算してみたのですが、さいたまスーパーアリーナは満員で約3万7000人が入ります。Tシャツ1枚4000円で、1人1枚は確実に買う計算は成り立つだろうなと。それだけで約1.5億円の売り上げになります。グッズはオリジナルで作っているので、利益率は50%程度あるでしょう。一般的にTシャツは800円程度で作れるので、これだけで1億円以上の粗利が出ます。これを4日間繰り返すだけでも、非常に大きな収益が得られることになります」
オリジナルグッズの売り上げ、いわゆる「音楽物販」は、アーティストにとって重要な収入源。なかでもコンサート会場でのグッズの売り上げは音楽をビッグビジネスに押し上げた立役者ともいわれます。
アメリカでは、希少価値とスムーズな購入を両立すべく、コンサート会場での受け取りを前提とした物販サイトのスタートアップが大成功を収めるなど、その可能性に目を向ける者も少なくありません。
「やはり音楽のライブコンテンツは興行としてスポーツの先をいっているなと感じました。私もベイスターズ時代にLEDライトやビームのような照明装置を使った演出を取り入れましたが、それだけで1億円はかかりました。でももうそれも4年前の話で、ブルーノ・マーズの公演を見ているともっととんでもないものに様変わりしているわけです。グッズで売り上げをつくって、ライブステージの価値を高めていく。こういうサイクルをつくり出しているわけですから、どんどん進化していくのは当たり前ですよね」
スポーツという枠に留まって考えていると、プロ野球やJリーグ、バスケットボールのBリーグに今秋に創設される卓球のTリーグも、というように、スポーツ界の中でのライバル争いに目がいきがちです。しかし、人口が減少し、ライフスタイルが多様化する現代では、プロスポーツのライバルは音楽ライブであり、スマホであり、スポーツ以外のコンテンツとなっています。
「そもそもまずスポーツ界、プロスポーツビジネスに携わっている人のうち、どれぐらいの人がブルーノ・マーズの公演を観に来たのでしょうか? 多分ほとんど来ていないと思います。シーズン中だとか、興行があって忙しいとか、来られない理由はたくさんあると思いますが、そのすべてを解決してでも時間をつくって観に来るべきですよね。興行ビジネスに携わる立場であれば、ライバルになり得る、参考になる、世界でも高い評価を受けている興行はやはり観るべきだと思います」
「世界最高峰」の人気を誇る世界的ビッグアーティストの来日公演には、日本のスポーツがエンターテインメントとして成長するヒントが詰まっていました。スポーツ界がさらなる発展を遂げるためには、あらゆるところからヒントを得る必要があるのではないでしょうか。
投稿日 : 2018年4月26日
『Downtown Funk you up,』